”モノを作る”時代から”ヒトを創る”時代へ
何十年も前の足立区は「未舗装の道路がある」、「下水道が通っていない」という状況もあり、社会インフラ(モノ)の建設を進めて行くことが区議会議員の重要な仕事でした。
しかし、現在では社会インフラ(ハード面)ははほぼ整い、課題となっているのは23区でもトップクラスの高齢化率が約25%という状況です。この解決のためには教育や子育て支援を通じて現役世代を足立区に増やすなど、ソフト面での施策が必要です。
そのために必要なことの1つ目は、将来の足立区を支える子ども達を育てて行く、つまり”ヒトを創る(人材育成)”ことです。2021年には足立区に6校目の大学が開設されますが、一方で足立区内では高校中退者が多いという現実もあります。せっかく大学ができても足立区の子どもたち入学できなかったのでは意味がありません。小中学生への学習支援策(具体策は別ページ)を通じて、「誰も置き去りにしない教育」の実現だと考えます。
また、2つ目は現在すでに社会で活躍する若い子育て世代の人々が「足立区に住みたい、引っ越したい」と思える環境作りです。そのためには足立区で出産をしやすくするための「産後ケア」への補助制度をはじめ、保育園や子育てサロンの充実、女性も男性も育児に参加しやすくするため育休取得率アップのための助成などが必要と考えます。
【足立区に対する問題意識(主なもの)】
1. 区内で学習塾や教育NPOで教えている人との交流知った区で内の教育格差(=所得格差に起因するもの)を是正したい。私自身が区内の学習塾で教えた経験と都心の私立中高で教えて身をもって実感している解決すべき課題。
2. 上の問題の原因ともなっている区内での相対的貧困(子どもの貧困)の是正。相対的貧困な状態が、子どもに「学習する環境」が与えられず、しいては「学習する習慣」や「学習が必要であるという意識」ができない。
3. 区によるNPO支援を通じて「誰でも学習できる環境」を整える制度はあるものの、まだまだ不足している。一般的に収入が多いとされる企業・職種に就くのに四大卒を条件とするものが多く、事実、大学が就職予備校化している現在、本人のやる気さえあれば大学進学までサポートするシステムの創設は相対的貧困是正にもつながる急ぐべき課題。
4. 区の取り組みとして認知症予防や重度の認知症患者に対する介護体制に比べ、軽度~中程度認知症の人(身体能力はあるが、精神的に障害が出始めた段階など)の症状悪化を防ぐ機能訓練型の介護施設の不足。寝たきりの期間を短くするor無くすために必要となる課題。
5. 待機児童の問題は、どの自治体も抱えている急ぎ解決すべき課題。また、これと平行して男性の育休取得率の向上を目指し待機児童数を減少させる。それに加え、区内で保育士をする友人との交流で知った、無認可保育所に預ける経済力がある親による「育児放棄(=料金を払っているのだから、保育所が全て面倒を見るべきという姿勢)」の問題。一般的に、経済力があまりない家庭の子どもが問題となるケースが多いが、逆に経済力のある親の元にいる子どもがしっかりとした育児をされているか状況の把握が必要。
6. 晩婚化が進む中で30代後半以降の高齢出産が増えており、産後ケア(=産後の母体保護)が必要となるケースが多い。隣接の区では補助があり、1泊あたりの自己負担が5~6000円で済むところ、足立区は補助がなく最低2万円ほどかかる。区内で出産しづらく、区内で子育てをしようという人が増えない。
7. 高齢者や障がい者、経済的に困難な人だけでなく、LGBTや区内在住外国人など、あらゆる社会的少数者を念頭においた「すべての人に優しい街」の実現が必要。